(アニメ)風が強く吹いている20話『壊れても』【ネタバレ・感想】/箱根駅伝ファンが本気解説・考察

アニメ、風が強く吹いている第20話『壊れても』のあらすじ・感想です。

あと箱根駅伝ならではの細かいところの解説・考察になります!(ネタバレ注意)

ついに箱根駅伝入りました。順調にスタートしましたが、箱根の山に向けてトラブル発生です。

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Contents

(アニメ)風が強く吹いている第20話

「壊れても」あらすじ&感想

4区ジョージ、ゴール後大泣きの理由とは!?

ジョータからジョージの襷リレーでとんでもないことになってしまい、慌てる面々。

ジョータは花畑のまま、ジョージも全く集中していない走りをしている。

どうジョージに声をかけたらいいか、ハイジやカケルが考え込む

カケル「ちゃんと走れバカ」

周囲をざわつきをよそに、ジョージは走りながら、さっきの言葉を思い出していた

でもなんかおかしいよな、だってハナちゃん、いっつも2人でいたじゃん、いつの間にそんなことになるわけ?友達としてって意味だったのかな それなら俺だって好きだからね

友達としてね、友達

ジョージは、ふと夏合宿でのハナちゃんとの絡みを思い出す

多くの人が見わけがつかない双子だが、ハナちゃんは最初からジョージとジョータを見分けていた

ハナちゃん「見分けるとか考えたことないな 初めから会ったときから。いつも一緒にいるけど、それぞれの良さがあって…」

こら、ジョージ聞いてんのか!!

田崎監督の怒鳴り声でようやく我に返る。もうすでに中間点は過ぎていた。

そしてカケルからの伝言

「好きなら走れ!」

なんだよそれ、偉そうに、

でも、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

ようやく、走りに集中して、襷を繋ぎ切るも…

くっそ!何やってんだ俺は!なんでもっと早く!

熱かった、4区を走った俺より、ずっと!

分かってたのに…1秒でも余分に稼がないといけなかたのに

ユキ「顔を上げろ あいつはもう走っている」

ここは原作よりもジョージの悔いはとても重要視していますね。この演出があるからこそ、5区神童の走りが際立ちます。

5区神童、体調不良の中執念の山登り

体調不良の神童に、直前にハイジたちが電話を入れる

ハイジ「絶対に給水しろ」

カケル「誰でも同じです。何も言えません」

ユキ「だって、5区なんだぞ、いや、どの区間だとしても…」

神童「大丈夫、必ず繋ぎますから…何があっても

そして、神童は…大ブレーキとなった。

後ろからくる大学に抵抗することもできず、次々と抜かされていく

ぼーっとして、ゆらめく視界、声援も自分の吐息しか聞こえない、そんな状況でした。

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そして、ついに神童が立ち止まり、

監督者から降りてきた田崎監督が、「もういい、よくやった」

と手を伸ばす


中継を見ている双子・ムサらが涙、ユキ・ニコチャンらも息を呑む。地元で見ている家族も…

その時だった

神童妹「ダメ!!」

神童「みんな、待ってるから」

静止を振り切り、懸命に前に歩を進めていく

カケルは思っていた

なぜ俺たちはこうまでして走り続けるんだろう

こんなにも辛くて、こんなにも苦しいこと

どうしてやめられないんだろう

仲間、目標、自分の為、意地と誇り、分からない きっと誰にも

だから、みんな、目を逸らせないんだ

だから、心に刺さるんだ

辛い…辛い…山登りでしたね。神童の心の強さが無ければ、完走はできませんでした。

原作よりも、フラフラ感はかなり濃くなっていました。この中で走り続けさせることに批判もあるでしょうし、美談にしてもいけない、難しいところでした。

そこでカケルの言葉が深く突き刺さりますね。なぜ、走るのを辞められないのか。特に『駅伝』において。勿論、絶対つながなければ、そもそも成績にならない競技なのですが、過酷な中なぜここまで走れるのか。

ここまで一番率先してチームを引っ張ってきた神童だからこそ、ぐっとくるものがありますね。

神童を励ます面々

完全に休んだ後、神童の元に駆けつけることができなかった面々と、今日の頑張りを称え合います。

そして、明日もチャンスはあると

そして神童から「あれ、やりませんか?箱根の山はってやつ」

カケル「やりましょう!」

箱根の山は?

天下の険!!

神童が無事元気そうで良かった!そして、やっぱり寛政大陸上部いい奴らですね!

明かされつつあるハイジの過去、それにカケルが告げたのは

カケル「明日は雪かもしれないですね」

ハイジ「”カケル”は親がつけたのか?走りをさせたのも親父さん?」

カケル「なんでそんなことを?」

ハイジ「俺の父親は、高校で陸上の監督をしている。俺はそこの部員だった」

ハイジが唐突に過去のことを語り始めた。

親父は悪い人じゃない、ただ陸上バカだ

おれは考える余地もなく、徹底管理の元、毎日毎日走らされて、そして・・・壊れた

陸上シューズを競技場に投げつける、目には涙

でも、走れなくなって、初めて走りたいと、心から思った

今度こそ走ることを真剣に臨む仲間と夢を見よう

弱小でも素人でも、素質と情熱があれば、きっと走ることはできると

結果、こんなにも、みんなを振り回してしまった

カケルは即座に切り返した。

10人しかいないのは分かり切っていたことです。

でも10人じゃない

商店街、大学、遠くの誰か、そういう人たちを含めてチームです。振り回されたなんて思てない

仮に振り回したとしても、俺が感謝していることを忘れないでください

走りましょう、今までで最高の走りをするんです。俺たちが

ハイジさん、本当に高校の終わりは辛かったのでしょうね…

生まれた時から走ることを自然と義務付けられていたのに、走りから裏切られたのですから。

あえて強豪校を選ばず、夢を見た4年間。いろんな苦労や様々な思いを抱えていたと思います。それでも、振り回して、箱根本戦まできたんだから凄いですよ。

そして、すぐに切り返すカケルの成長本当に凄い。復路、きっと何かを起こしてくれそうです。

そして早朝、ユキが静かな決意を心に秘めて目覚めます。

さあ、楽しみです!本気(ガチ)になったユキさんが山下りでどんな走りをするか!

おまけ:田崎さんか監督してる!

難しい場面では、田崎さん…きちんと監督するのですよね(失礼

神童、碁というのは難しくてな

強い者ほど、負けた時の負け方を大事にする

どう負けを認め、どう負けを投了するか、それが肝要だ

挑んだ末に投了したものを責めたり、逃げたと揶揄するものはおらん

むしろ、見事投げ場を得たと称えることだろう

なぜならその男が、最後まで勝とうとしていたことを皆知っているからだ。

神童、無理なら手を上げろ、すぐにお前を止める

フラフラになって走る選手にかける言葉ではないですけど、寛政大陸上部の面々にはとても心に響く言葉。あれだけチームを引っ張った神童にこそ、かける言葉ですね…。

そして、明日厳しいレースになると話した直後、「なりません!」と熱く返したカケルにも一言

自信があるのは結構だが、無事だからよかったじゃすまんこともある

明日、お前たちを同じような危険にさらすわけにはいかん、万全の準備をもって明日に臨む

そっちに切り替えるのが、今は先決だ

こういうところは、やっぱりスポーツをやってこられた方なんだなと。なんだか初めて凄い人だと思いました。予選会までは、本気で箱根本戦に出られると思ってなかったからかなぁと思ったり。

次回『さよなら、美しきこの世界』

このタイトルの意味が分からなかったのですけど…

復路のオーダーを見てぴんときました。9区カケルは1年生ですが…、6区ユキ、7区ニコチャン、8区キング、10区ハイジ、4人の4年生が全員登場ですね。

特に、弁護士になるユキ、走るのは向いていないというニコチャンは、間違いなく最後のレース。そういう意味で「さよなら、美しきこの世界」なのかな!?

復路の奇跡の襷リレーに注目です!

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箱根駅伝ファンによるガチ解説

根っからの箱根駅伝ファンなので、
どうしてもアニメでは描き切れないルール的なところや
実際の状況・実態を
Q&A方式で解説していけたらと思います。

Q.神童さんは解熱剤とか薬飲めれば変わったのでは?

A.どの薬がドーピングに引っかかる分かってないなら、飲みにくい

当日の、直前でも薬を飲めれば、少し状態が良くなった可能性はあります。

ただ、今はドーピングの検査が非常に厳しくなっています。市販の風邪薬で、何が引っかかるのか、正確な情報が寛政大陸上部にあったかどうか…

もし無かったとしたら、薬と言う選択肢は選べないでしょう。

(なお、箱根駅伝でも勿論ドーピング検査はあります。出走者全員ではなく、抜き打ちだったと思います。)

Q.神童さんは意外と早くゴールしていない?

A.総合タイム的には、演出程かかってはいないはず

最初からあっという間に後続に交わされ、ブービーのチームからも大きく引き離されたように見えますが…

総合タイム5時間42分59秒はそれほど悪くありません。

ある程度もとになっている箱根駅伝2003(第79回)では、往路17位の関東学院大と全く同タイムです。

ある程度レベルが上がっている今年の第95回箱根駅伝2019を基準に見ても、出場23チーム中21番目相当でゴールしていることになります。

なので、歴史的に大きく離されたのではなく、普通にある往路最下位争いくらいでゴールしています。

なお、原作も全く同じ5時間42分59秒、トップとは11分53秒差。シード権との差ははっきりと明かされていませんが、ゴールは18番目。最下位ではなかったのですよね。

Q.シード権とはどれくらいの差?まだ獲れそうなのか?

A.7分前後くらい?普通は難しいですがチャンスなくはない

ハイジさんは『シード権獲得』を目標にしていましたね。

アニメ内でははっきりとした表現はありませんが、2003年の箱根駅伝以降を参考にすると、だいたい5分~9分程の差。平均して7分程度とみていいのではないでしょうか。

逆転となると通常は厳しいです。やはり往路で10位以内で優位に立ったチームを逆転するのは容易ではありません。通常なら逆転できても2分~3分程です。

ちなみに、今年の箱根駅伝では、往路11位以下のチームが往路10位以内(シード権獲得)することはできませんでした。

7分差は非常に大変ですが、見どころは満載ですね。本気になったユキさんは楽しみですし、9区カケル10区ハイジと超復路攻撃型のオーダーを組んでいるのがどう出るかですね。

楽しみです。

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コメント

  1. 箱根駅伝好き より:

    5区にがっかりしました。
    箱根駅伝見てる人ならわかるけど、体調悪くて最初からあのフラフラな走りで、トップからあの差で収まるはずがないですよね。
    もっとリアリティーがあるようにしてほしかったです。
    がっかりしました。

  2. TNT より:

    解説楽しく拝見しました。
    アニメ版では最下位になりましたが、後続チームに抜かれるシーンとしては、帝東大がはっきりと映り、神奈川国際がチラッと見えます。東京学院や新星に抜かれるシーンはなく、恐らくゴール寸前なのだと思います。
    疑問は、帝東大や神奈川国際に抜かれた位置です。2〜6キロあたりなのかな、と思うのですが、そんなに早く抜かれてタイム的に妥当なのでしょうか?
    大平台ヘアピンカーブあたりから延々と神童の独走みたいな演出ですよね。